昨日(厳密には一昨日)知った、
このサービス、mimicのリリースについて。
以前からイラスト生成をいかに速く出来るかといった効率を考え、
過去にも、
この記事で言っているように、自力で自分のイラストをAIに学習させるところまで考え調べて無理に決まってるやん、という結論を導きだしたりしていた我輩だが。
とうとう、まさに考えていた、自分のイラストから絵柄を学習させて新たなイラストを生成をするというサービスが、なんと、日本から!!登場した!!!
ここ最近、AIによるイラスト生成でめちゃくちゃ話題になっているMidjourneyなんかもそうだが、海外に遅れとってるよなぁ…と思ってただけに、個人的には、
日本やったな!スゲーぞ!
しかも15枚からイケるとか天才じゃん!!
という気持ちであった。
そんでもって、早速使おうとするも、なぜかアップロードがうまく行かず、昨日は一旦諦めたわけだが。
で、本日、
といった感じで、なんと、悪用懸念からの炎上中ということを知った。
個人的には、
What(´・ω・`)?
である。
いやもちろん懸念材料については分かる。
自分のイラストが勝手に使われ、勝手に生成され、無価値になっちまう…
という不安な未来については。
だが、
登場秒読みのサービスだったことはさすがに分かってただろ?
正直な話、このサービス、画期的ではあれど、めちゃくちゃ革新的!というわけではない。
既存のAI技術の進歩やサービスを見ていれば一般人(我輩然り)でも、こんなのあったらいいな(^p^)レベルで思いつくサービス内容ではある。
つまり、mimicが仮に登場しなかろうと、いずれ、確実に、他企業がサービス展開していただろうと言えるのだ(有料無料はさておき)。それほどまでに現実的で目前に迫った抗えぬ未来だったのである。
イラスト系の扱いは困難だ。例えば海外サービスで言えば、大規模NFTマーケットのOpenSea。
今はどこまで対策されているか知らんが、勝手にクリエイターのイラストが無許可でNFT化され販売されるといった贋作で溢れかえっていたという話なんか、ついこないだのことだ。あんなの想定していなかったわけがない。
だがサービスは続いていたし一度も止まらず突っ走っていた(対策打つンゴと言いながら、バグ修正とかはしていたが)。
こういう場合、視覚的なもののほうが騒がれやすいが、音楽なんかも例外ではない。
YouTubeでウン百万の登録者がいる音楽チャンネル、TheFatRatはご存知の方も多いかと思うが、この人物の曲が勝手に転載され、しかもあたかも自作のように振る舞われ、最終的に自分の動画のほうがYouTubeから著作権侵害として消され、長期に渡って攻防戦が続いたという話もある。
ちなみにその曲がこれ↓
綺麗な曲だよな。我輩はこの曲で初めてTheFatRat氏を知った。
AIとは異なるので、いやそれちゃうやろ、と思う人もいるかもしれんが、結果的に奪われる可能性という点を見れば同じである。
何をどうするにしても基本的には穴がある。
それはアナログではなくデジタル、物理ではなくデータであるが故に一層デカい。技術やマシンスペックに差はあれど、基本的にネットと繋がる道具一つ(PC、スマホ、タブレット等)あればいいわけで、アナログとは比べ物にならないハードルの低さが要因である。そのハードルの低さは、誰でも簡単にと同義だ。それこそが利便性というものである。
穴は突かれる。そして対策する。
それを繰り返していく。
既存サービスだってそうやって生き残ってきた。それしか道はない。それができないなら消えるのだ。
それでも既存サービスと違う点、画風学習といった点が、どうしてもクリエイター側としては引っかかってしゃあないんだろう。それもわからんでもない。
わからんでもないが、先にも述べたように、いずれ訪れる未来だったのだと視野を広く持ち、現実を直視したほうが良い。
そしてせっかく、日本の法が通用する日本企業が、いち早くサービス展開を始めたのである。良かったと思うべきだ。マジで海外なんか相手にならんというか…相手にしてくれんぞ。動画漫画音楽諸々、転載なんか見てれば分かるだろ。
不安や怒りで盲目にならず、このサービスを絶対に潰さずに(彩ちゃん展開してる企業なんで潰れるはずなかろうが)、徹底的に対策案を提案することが、ユーザー兼クリエイターの最善である。
と思っているのだが…
早々に全機能停止、作成済イラストメーカーも削除、正式版に向けて対策練り直す、と言うことになったらしい。
日本らしいなとは思う。
海外ならそんなリスク、当然見えた上で走り出したら止まらないからな。そもそもベータ開始一日二日で、まだ起きてもいないのに炎上するのも日本的に感じる。そういや日本人は遺伝子的にネガティブ思考なんだと。
危惧するだけ、直球に言えば、「文句を言うだけ」は簡単なんだよな。あとはじゃあどうするのかって話である。
ちなみに我輩には案があるぞ。
個人的に思う一発解決策、それは、
利用者全員【本人確認書類提出】だ(おまけでSNS認証もあっていいが、大した抑止力は無いし最近の非MNP格安SIM勢が困りそうだから無くてもいいだろうか。難しいところだ)。
そうまでしてサービス盛り上がるかは疑問だし(我輩なら遊び感覚なのでそうまでしては使わん。様子見する)、何より運営の立場なら利用者数が増えるまでは、ユーザーが面倒がることを利用条件にはしたくないだろう。運営の利になるわでもないしな。
なので、まず半年である。
半年はそのままベータとして走らせる(この段階ではSNS認証をするなりで、複垢抑止)。
生成枚数上限は5枚。それ以上は有料プランで可能となり、本人確認書類提出段階に移る。
その後正式版で本人確認書類提出条件を追加し、3ヶ月以内に行わなければベータ段階で作成されたイラストメーカーは削除。※正式版リリース開始後は本人確認書類提出しない限り使えなくなる。
とまあ、半分思いつきだが(半年とか3ヶ月とか数値関係は特に)、とにかく、本人確認書類提出が条件でのユーザー登録となれば、牽制にもなり問題が起きにくく、また、起きたとしても対処可能と言えるだろう。
※現在、サービス停止中で炎上という形で十分話題になったし対策打って帰ってくると運営側が声明出した以上、ここまで来たら再開後、即、利用登録時は本人確認書類提出、のほうがいい気はするけどな。
あと、ここから先は個人的に思った、あると他サービス(イラストクラウドソーシング等)からシェア取れるんじゃないか、更に盛り上がるんじゃないか、といった内容だが、
他ユーザーにより作成されたイラストメーカーを、自由に利用したい(生成のみ)層のためのサブスク制度を導入すると非常に良い。
Artbreederにもプランがあるように、その辺を真似ればいい。
例えば、
無料プランの場合イラストメーカー作成上限1つ、生成後画像は公開される、他ユーザーにより作成されたイラストメーカー生成上限は1アカウントで5枚まで(お試しとして)。ただし自身で作成したイラストメーカーでの画像生成は上限無しか月上限10枚など、まあそんな感じで制限を設けるのだ。
※お試しは協力クリエイターのイラストメーカーだけという制限をつけても良いだろう。知らんが。
有料なら、月1000円/2000円/4000円と適当に3プランとして、プラン内容に応じてイラストメーカー作成上限〜イラストメーカーでの画像生成数上限、高解像度対応など、制限を調整したり付加価値をプラスしたりするのだ。
で、クリエイターにとってのメリットについてだが、
イラストメーカーを使われたクリエイターには使用料といったもんが支払われる仕組み、である。このサブスク導入でのメインはここだ。
要は、使われれば使われるほど勝手に金が入る仕組みである(使われなければ入らんが生成を楽しむ事は可能なので登録者が減るとは思えない)。インセンティブみたいなもんだな。これぞAI生成の真髄である。
これにより、クリエイターの登録者も増えるだろうし、クラウドソーシングサイトで頼むよりサブスクのほうが安いってことで、生成だけしたいといった層を取り込むこともできるんではなかろうか。
いかがだろうかRADIUS5(運営会社)の諸君。是非これらの案、採用してくれ。
ま、現実はどこまで上手く行くか、未知数であるけどな。
顔だけしか生成できない点もあるし。クオリティも自分で触れてないから分からんし。
余談だが、
(3) 生成されたイラストの権利はクリエイターに帰属する AIは創作活動をする人のためにあるべきという考えの元、mimicで生成されたイラストの著作権はイラストをアップロードしたクリエイターの権利となります。なお、当社のAIによって生成されるため著作者人格権については当社から移転できませんが、利用規約に定めるように当社は著作者人格権を行使いたしませんので、イラストをアップロードするクリエイターに権利がある状態になります。
この点、悪くはないよな。対してプロモに使うぜとかいう規約内容もあった気はするが、そこを普通に許容できんとこういうサービスは使わんほうがいいとも言える。
そういうのもサブスクでプラン毎にどうにかこうにか出来ればいいな。金払うほど本気な奴こそ報われるべきだ。
そういや忘れてたが、一点だけ、文句がある。
Twitter連携で利用する点。あれはイカンわ。わざわざそれ用の垢作ったんだが…
連携無しでアカウント作成できるようになることをマジで望む。
一番は、早いうちに再開すること、ちゃんと戻ってきてくれることだけどな。
希望を持って待つとしよう。
技術の進歩に触れられるのは、何であれ楽しみである。
20220919追記:
Twitterアカウント審査制になったな。イラストを投稿しているアカウントかどうか、そこでクリエイターか判断する、ということらしい。つまり新規垢は使えんだろう。
もうTwitterで投稿なんてやらんだろうな、といった状況なだけに残念である。これがSNSの力、時代の流れか。だがまあほとんどの人は困らんのだろう、大体やってるだろうしなTwitter。あくまで少数派意見だ。
ということでしゃあないので少数派は諦めて、海外サービスの模倣を待とう。すでに似たようなのはあるが、自分の作風を学習させるというのは需要がないのか、見当たらず。
といったことを色々調べていると、海外イラスト投稿サイト等ではAI生成物の投稿を規制する動きがはじまっているらしい、ということを知った。へぇ。
っつってもまだDeviantArtやArtstationといった超大手は見てみぬのようだが。言ってしまえば規制は時代に逆行する動きだし、まず規約追記だけでどうにかなる問題でも無く大変だろうからな。加えて、何がアートで何が違うといった、個々の価値観、もはや哲学な域の議論にも発展しかねない。放置したいのが本音だろうか。
AI生成物は更にクオリティに磨きがかかるはずだ。作成工程込みで投稿でもしない限り、AI生成物かどうかをどう判定していくのは困難になるんではと感じるが…まあそれはAI対策用botAIの進歩にかかっているんだろうな。それ無しに規制は無理だろう。
20221105追記:
さっそくDream Boothという数枚のイラストで追加学習でき、絵柄を模倣できるオープンソースAIが誕生した。ベースはStable Diffusion。Stable Diffusionの登場はマジで業界に貢献しているな。