してたらスマンな。だが大体のヤツがしてない(不足か、手入れの必要性を知らない)からあえて言わせてもらう。
手入れしてないだろ!!!
先日、
こちらの記事で、
変な報告業務増やしたはいいが(本当はまるで良くない)、ドライヤーの発煙発火報告が多くこれに対して何も疑問を抱かん会社の奴らクソすぎアホ◯ね
と言ったのは(我輩の)記憶に新しい。
本日は、そのドライヤーの発煙発火についての所長とサービス二課T氏のやり取りがまどろっこしく無知極まっており、聞こえてる(近すぎて聞こえる、マジで耳栓したいレベル)こっちとしては発狂しそうになったので、勢いでドライヤーについての記事を仕上げることにした*1
というわけでさっそく始めていこう。
まず、ドライヤーから焦げ臭さ、火花、煙がなぜ発生するのかを知るには、
ドライヤーへの理解を深めることが重要だ(もしくは何となくで感じる力)。
つまりドライヤーの特性、ドライヤーが温風を吹き出す仕組みについて知るのだな。
特性がわかれば、ああ当然やっちゃなぁ(´・ω・`)と思うだろう。思わずにはいられないはずだ。
最も分かりやすいのは恐らくコチラ。
抜粋すると、
スイッチを入れ、電気が流れると、電熱線に熱が発生します
つまり、
電熱線→熱→温風
である。
そして、熱が発生するということは、内部は非常に高温ということだ。
高温であれば何が起きるか。
当然焼けやすいものは焼ける。
例えば髪の毛が中に入れば、ヒーターに触れ焼け焦げる。
焦げたら何が発生するか。
焦げた匂いや煙だ。
パナソニックのサイトからも抜粋してみよう(ドライヤーと言えばパナのナノケアだろ)。
【ドライヤー】使用中に焦げくさいにおいがする - ヘアーケア - Panasonic
【原因】吸込口や吹出口にたまったホコリや髪の毛が中に入り、ヒーターで焦げている場合があります。
【対処方法】吸い込み口や吹き出し口のホコリは、ブラシ、綿棒、掃除機などで定期的に取り除くお手入れをお願いします。(月1回以上のお手入れをお願いしています)
もう一度言おう。
月1回以上のお手入れをお願いしています。
では火花についてはどうだろうか。
型番EH-NA9Gの取扱説明書からも抜粋してみよう。
以下が手入れに関するページだ↓
・温風で使用中、内部で火花(光)が見える。
→火花は保護装置(サーモスイッチ)の働きによるもので、危険ではありません。
もう一度言おう。
危険ではありません。
ちなみに保護装置がどういう理由で働くのかの詳細はメーカーサイトの方に、詳しく載っている。引用すると以下の通りだ↓
吸込口・吹出口にホコリが付着して風量が減少し、温風の温度が高くなったために保護装置(サーモスイッチ)が動作したものです。
→吸込口・吹出口のホコリを、ブラシ、綿棒、掃除機などで取り除くお手入れをお願いします。(月1回以上のお手入れをおすすめしております)
つまり、
詰まると風を取り込むことができない。
風を取り込めないと、内部で発生した熱をうまく外に出すことができず、高温になる。
すると危険であるから保護装置サーモスイッチ(サーモスタットとも言う)が働いて、一旦加熱を止めるのだ。その動きにより内部で火花が出る。
これはある意味では、諸君を守るために頑張った証であるわけだな。なので、手入れせずに火花で故障扱いは濡れ衣。冤罪。
完全にぶっ壊れる前にまずは手入れをしろ。
…つか読んでて気づいたが、パナソニック製品の取説、書き方悪いな。
メーカーサイトでは、焦げ臭いの場合は手入れしてから、それでも改善無ければ修理依頼をとせっかく記載しているのに、取説には手入れの件を無視して即使用中止し、とか書いていやがる。
これじゃあユーザーに説明つかないだろ。取説マジで改訂しろ。パナのFAQサイトはメーカーイチの出来だから(詳細に書かれており明確。個人的にマジで好き)、サイト管理部署に取説を改訂してもらえ。
ちなみに、手入れ不足起因だろうとなんだろうと、量販保証期間中に修理を依頼された場合、結局、基本的には部品(主にヒーターモーターブロック)を普通に交換修理し、修理費は保証で落としてるからな(もしくは本体まるごと取り替え)。
それは全部メーカー側の判断で、メーカーが故障だ!と言ったら我々量販はその修理代を保証で賄い、メーカーへお支払いするのみである。
なぜそんなことをするか。
全部が全部とは言わないが、大体において、そりゃ掃除しても金は取れないし、それならわざわざ手間かけてお掃除するより、手っ取り早く部品変えてしまったほうが金取れるから、としか言えない。もちろん真相は誰にもわからないが、普通に考えりゃそうだ。
我々量販店にだって修理してくれれば普通に利益はある(そんな多くは無いが)。なので別に損するわけじゃないのだ。
それに基本的には保証があれば、客も修理してほしそうである。そもそも持ち込んで修理依頼するお客様、もれなく製品疑ってるわけだからな。
めちゃくちゃ稀にお掃除したよ、ってな感じで返してくるメーカーもあるが、非常に稀である(主にダ○ソン※恐らくメーカー2年保証だからだ。メーカー保証=メーカーの負担である。すなわち修理してもメーカーが得しないのは、分かるだろう)。
修理をする際には預かる。
そして、その預かり期間中、客の手元にドライヤーは無い。預かってるからな(馬鹿みたいな文だがそのまんまの意味なので)。
貸出機を渡されているパターンもあるだろうが、数が少ない為全員ではない(むしろ少数だろう)。
そして手入れのことを知らない客は、また同じような状況を自分で引き起こし、場合によっては手入れじゃ手遅れになるほどぶっ壊す。
そして、修理買い替えを必要以上に多く繰り返していくのだろう…。
繰り返すが、諸君がドライヤーを修理に出すため預けたとて、我々量販は損はしない。
損はしないが、我輩はこれらが気に食わないし勿体ないと思うのであえて言う*2。
手入れしろ、と。
…いや、まあここまで来たら、手入れするしないはもはや自由だ。
正直なところ、我輩自身が何事も取説通りにやらない怠慢型なので、やれとは言えない(代わりに自己責任の意識を持っているし、怠慢型を推奨してるわけではない)。
だが、理解は大事だ。
理解しておくと、ほとんどの場合手遅れにならないし対処しやすい。それでもダメな場合はあるが、その時はその時だし、理解しておけば無駄にやきもきしたりせずに済む。
それに理解した上で、家電と付き合ったほうが楽しいぞ。
そしてやるべきことをやらずに壊れたなら、家電ではなく己を責めるのみだ。
…と、ここまで長々と書いたので、もう分かっただろう。
焦げ臭くなり、火花が散り、煙が出るメカニズムが。
高ワット数なのだ。
だから温風を出せるのだ(温風出さずに常温の風だけで乾かそうとしたら乾きが悪いだろ、そういう人もいるかもしれんが)。
温風を出す=熱を発しているのだ。
熱は液体を蒸発させる。だから髪は乾く。
そしてときに固体すらも燃やす。
それら熱の働きを、技術を駆使してうまく制御しているのがドライヤーなのである。
理解して付き合っていこうじゃないか。
※取説どおりに手入れしているがアカンと言うのなら、危険性を考慮しとりあえず修理依頼(そのときはちゃんと取説通りに手入れしていると申告するんだぞ)、年数経過してるなら経年劣化の可能性があるので普通に買い替えを。
そしてこれを読んでる諸君の中に家電好きな家電量販店員がいるのなら、正しく手入れについて理解し、客に説明できるようになっておけ。それができない知識ゼロ家電愛もゼロないるだけ店員が蔓延ってるからネットに売りまけんねん。
修理後、返却するときにでもいい。これ以上犠牲を増やすでないぞ…。
(前にも預けて異常なし、手入れ不足原因で製品がメーカーから返ってきているのにまた預けてる客もいるからな。これは完全に理解してない。客の理解力の問題か、店員の説明不足か。現状がこうであるから後者の方が多いだろう)
ついでに、
ヘアドライヤーの取り扱いに注意 ―発火、火花の発生によるやけどや、髪の毛が吸い込まれて抜けなくなることも― 国民生活センター
これも面白いんで、ドライヤーユーザーは特に読んでおくことをおすすめする。めちゃめちゃにコード捻ってる事例があって恐怖だ。せっかくだからここでも、コードを巻きつけたり、捻ったりしないように、髪の毛を吸い込み口に近づけないように。そう伝えておこう。
(つーかコード巻きつけとかはドライヤーに限らず、普通やらんだろとも思うが。断線するぞ。どうしても巻き巻きしたいなら、理解しておくべきだ)