最近、職場がようやく自動検温器を導入した。
我が社では、社員は社員通用口から社内へと入る前に、警備室前を通るのだが、
これまでは、その警備室前で、警備員が非接触型体温計でピッと測ってくれていた。
ちなみに最初の頃に導入された非接触型体温計は精度が悪かったのか、逆に良かったのかよくわからんが、高頻度で我輩のデコから37.5度以上の熱を検知していた。
というのも、社員通用口まで来るのに、社員専用駐車場から炎天下を歩かねばならない。
炎天下を歩けば体温は上がる。
加えて我輩のデコは人よりやや熱を吸収しやすいらしく、その太陽からのアツアツ視線を浴び続けると、ほぼ確実にデコの表面温度が急上昇するのである。
つまり、蓄熱型デコ人間(我輩命名)。
そんなわけで、夏はもうほとんど37.5度超えとなり、警備員のじいちゃんに覚えられて「今日はどうかなぁ~(^o^)」とか言われるし、引っかかると入れないので下がるまで待つか(その間、他の人は難なくクリアして入っていくのでちょっと複雑な気分である)、下がる気配がないと、結局ワキ挟み型の体温計を使う羽目になる。
もちろん実際には平熱だ。
そんなデコ表面温度詐称的に、すり抜ける方法として、警備室から一瞬漏れてくるエアコンの冷風がデコに当たるよう調整したりもしていた。許してくれ、どうせ平熱で、どんだけ警備室前で時間を食おうと最終的には出勤せねばならんわけだから早く入りたかったんだ!!
そういった状況から、しばらく経って、非接触型体温計がちょっとゴツめのものに変わり、若干だけ我輩のデコ表面温度を37.5度未満で検出してくれることが増えた。
…よく考えたら、体温計が変わった頃に夏から秋へと季節も移り変わっていたような気がすると言えばするので、理由はそのためかもしれんが。
でまあ今年、3月か4月頃、やっとこさ自動検温器である。
自動検温器も上々であった。
そんなにデコ表面温度を37.5度と思い込まない。
もしかしたら、このままイイ感じかも、と思っていた最近のこと。
バカ暑い日があった。
太陽はカンカン通り越してガンガン照りである。
デコが熱くなりそうな気はしていた。
だが一応建物に沿ったり影という影を渡り歩きながら、どうにかこうにか警備室前に到着し、社員証を見せて社内へと足を踏み入れる。
佇む自動検温器。
自動検温器「正面ニ立ッテクダサイ」
おう、やんのか?オラオラ!!
みたいな気持ちで検温器前に立つ。
タブレットぐらいのサイズの液晶画面に、顔面合わせろという枠があるのでそこに顔がハマるぐらいの距離で合わせ、見たくもない己の顔を見つめる。
通常の37.5度未満だと、この液晶画面が、お前ハ体調良好、とでも言いたげに、緑という健康ステータスを表すにふさわしい色に変わり、「表面温度、正常」と言うので、それを聞き届けたら、そのまま先へと進める。
まあ、仮に体温高くても同じくらいのトーンで「表面温度、異常」とか言われる程度やろ、そしたら大人しくちょっと待とう。
と思っていたら、
急にタブレット画面の色が警告的に赤くなる。
けたたましい大音量で廊下に鳴り響くCAUTIONアラーム。
ビビって軽くパニックな我輩。
まるで不法侵入者。
いや、犯罪者。
もうよくわからんが、完全に違反でも起こしたかのような心情、そして、いつもそんなデケえ音量出してねえだろ!!なんでこんなでっかい音出すんだよ!?*1と半ギレになりつつ、無駄にその場でぐるぐる回る(パニクってるから)。
それから、もうええやろと2秒後ぐらいにもう一度トライ。
それからもう犯罪者心理で、早くその場から離れたく必死に何度もデコをかざすも、あまりにビビってるせいで上手くかざしきれず。
「ちゃんと立てや」的な事とか、「おい、まだやぞ」みたいなことを検温器に言われながら(それっぽい言葉で脅してきたがなんて言ってたか詳細は忘れた)、5度目ぐらいでようやく合格した。
挙動不審気味にロッカールームへと向かったのであった。
今、我輩はおののいている。
夏本番はこれからだ。
この程度の気温など、まだまだ序の口。
この先、気温が上がれば上がるだけ、我輩はデコに熱をため続けるであろう。
ということは。
警報が如く、自動検温器をほぼ毎朝鳴らす日々が見える。
あの犯罪者のような気持ちを頻繁に味わうのか…。
いやそれとも、さすがに慣れるだろうか。
デコを庇いながら歩かなければいけないかもしれない。
手で庇ったら手が熱すぎてキツいし、まず、あんまりあからさまだと、なんか怪しまれないか嫌だし(コイツ熱下げようとしているのか?とか)。
今から対策を考えておかばならない…。
※とか言いつつ今日も鳴らした。最悪である。
今回はさすがにパニクらず、ずっと検温器前にいてもちょっと恥ずかしいしと思って、一旦警備室前に戻り、警備員に「ちょっと涼みましょうね」とか言いながら(外だから涼しくないけど)一瞬待機(ちなみにアラームは警備員にも聞こえているので不審な目で見られる)。
10秒後もう一度ドア開けて入って試したらクリア。こんな日々がやってくるのか…最悪だ。
*1:まあ音がデカいのはすり抜けられないようにだろうがマジでデカ過ぎる、晒し者になるレベル。