諸君は釣りバカ日誌をご存知だろうか?まあ知らん事はないだろう、と思って話を進めていく。
3日ぐらい前のこと、釣りバカ日誌ファイナルが久々に地上波で放送されていた。
途中から見たのだが、ああ〜だっただった、と蘇る記憶(とくに三途の川のシーン)。
それからエンディングにかけて、ボケっと見ていて我輩は感じた。
ハマちゃんマジコミュ力高ぇな…
昨今、コミュ力コミュ力と、いかにコミュニケーション能力が高いかという点が重要視されているが(まあ昨今というかコミュ力という言葉がなかっただけで、昔からではあるかもしれんが)、
我輩はそれら高コミュ力の象徴みたいな人間を見るたび、嫌いだわ…と感じていた。
なぜならば、それら我輩が高頻度で見かけるコミュ力高い(っぽそうな)人たちから感じるのは、どちらかと言えばがめつさで、ほか記事でも揶揄的に度々媚び力と表現しているが、マジで媚が強く表に見えていえるからだ。
世間一般のコミュ力とは媚び力なんだな。
むしろ媚びないでコミュニケーション上手く図ってるやつ見たことねえしな。逆に想像できないぞ、媚無しコミュニケーター。
結局自分より上の人間に上手く取り入るための媚び手段がコミュ力なのだ。利害関係重視の上にのみ成り立つそれ。事実、コミュ力=仕事スキルみたいな感じで出てくるじゃないか、エリートがうんたら、戦略がうんたら。つまり繕えって事だ。繕い笑え、出世のため!!
だが案外周りは知っているんだぞ、お前らが何を考えているか、ドス黒い腹の奥底を…*1。
とかなんとか考えていたそんな我輩の常識を、
この浜崎伝助という男が、天と地をひっくり返す勢いで(というのは冗談だが)覆したのである!!
と、ここまでコミュコミュ言っておきながら、その定義を述べていなかったな。
言うまでもねーだろと思う諸君も多かろうが、せっかくなのでまとめておいた。
コミュニケーション とは:伝達・意思疎通などの意味。手段は何でもいいが(身振り手振り文字など)、意思を伝え合う、といった…つまるところ相手を理解し相手に理解してもらうよう努めるための、他者理解とか共感性スキルが物を言う行為。
まあ、こんなところだろう。
争うのではなく歩み寄り、気持ちを通わせ分かり合い…みたいな感じものだ。多分。
つうことは、本来コミュニケーションとは人と人とが、和を結ぶためのものなのではなかろうか。
戦略!とか戦う術のようなそんなものではなく、その中身は人間味であると思えてならない。
そして、
ハマちゃんの見せるコミュニケーションこそ、まさしくそれなのだ。
釣りに行きたすぎて家族〜親戚までを、ズル休みのための嘘の理由の中で殺しまくり、ときに職務怠慢、釣りのこととなればちょっとタガが外れがちで釣りのことしか考えていない…といった、まさに釣りバカなハマちゃんは、お世辞にも人間がデキているとは言えない。
性格はお調子者の楽観主義、マイペース…etc
そんな彼が、旅先で予想外なトラブルに巻き込まれたとき、出会った人々に頼られたとき、なんだかんだ問題を解決すべく動くとき、彼は利害を考えていないだろう。
そのとき見せるコミュ力、行動力は、対人としての関わりである。
そしてこれらに感じるのは温かみなのだ。
だからこそスーさんとの関係性も、釣り場での師弟関係、且つ、よき友であるのだろうし、そんなハマちゃんの人間味にスーさんは惹かれたのは言うまでもない。
この彼の人柄から生まれた人脈が、回り回って彼に利益をもたらすこともあっただろうが、正直そこはどうでもいい。そういうことじゃない。
なぜならば、それは計算された結果ではないからだ。
それらはたまたま巡ってきたものなのである。
そういやスーさんが「ハマちゃん私の代わり頼むわ〜」みたいな感じで、ハマちゃんへ鈴建の社長として講演させた回があったよな。
あれも、最初緊張してたのに(それが人並み)、だんだん尋常じゃないコミュ力…というかトラブル対応力発揮しだしたし。あれマジで、あんな状況になって己のペース持ち直して人笑わせるとか凄すぎだろ(調べたら釣りバカ6だった)。
そして最後に、なぜか全員楽しめる大宴会。
何が起きても人を楽しませるという、彼の性(さが)的なそれ。
全然知らん人間まで参加し打ち解け、誰もが笑顔になる。
さて、お気づきだろうか?
ここまで一切、媚は無いということに。
我輩はハマちゃんを見て、これが本物の高コミュ力保持者だと感じる。
彼を見たとき、我輩は、世に言うコミュ力高い人間を見たときのような不快感を抱かない、むしろ好感を持っている。
きっとこうはなれない。知っている。こんなの凄すぎである。無理だ。
だがそれでもいい。
必死に取り繕ったコミュニケーション能力は要らない。そんなの身に纏うより、全然今のほうが高コミュ力ハマちゃんに近い。人間味があるという意味で。まあ全然コミュ力っつうか交流そのものが苦手な上に、交際範囲も激狭なんだが。それでもいいのだ。機械化するより。そうありたいと思うのである。
そして最後に。
もしコミュ障だ〜とか、コミュ力高めて〜とかいう諸君がいれば。
踊らされて変な自己啓発本買って間違って媚び力を身に着けて苦痛を味わう前に(もしくは何も得られずに金だけ無くす前に)、釣りバカ日誌(映画)を観るのだ。そこにマジの高コミュ力野郎がいる。
そこから別に何も実用性のあるものは得られなかろうと、
笑いと温かさは得られるであろう。