この記事で↓
7/5月曜日にラウンド2開始とか言ったクレーム。
ありがたい事に販売店のT店勤務のK氏が対応してくれ一旦は終わりが見えたように思えた。が、結果、予想とは違った結末を迎えた。
な、何を言っているのかわからねーと思うが…
というわけでようやく、(比較的)短くまとめられたので説明しよう。
(あ...ありのまま、今起こった事を話すぜ!)
【登場人物】
客:爺さん
販売店員:K氏 T店勤務。イレギュラー対応には長けている方。
サービス部:我輩
その他
元は、
テレビのリモコンが効かない
といった爺さん客から修理依頼がきた、という事でのT店からの依頼であった。
テレビは購入3年目ぐらいの某メーカーの有機ELテレビである。そこそこ値が張る、というか、上位機種モデルの大型テレビだ。
すでに一度パネル故障で過去に修理をしていた事から保証限度額(保証限度額とは:保証期間中に修理保証できる金額)はほぼ無い。※テレビ修理で最も高いのはパネル部。
今回修理をする場合、限度額を超過する可能性が高く、超過分はお客が負担せねばならんのだが、その事で揉めたんだろう、多分。
そんなわけで、T店→我が部署→T店と対応が行ったり来たりしていた。が、現在対応しているT店のK氏は、普段から話がスムーズなタイプだから大丈夫だろうぐらいに考えていたのだ。
すると暫くして当のK氏から連絡があった。とりあえずこの案件をメーカーへ修理依頼してほしい、とのこと。
その程度のことお安い御用である。さっそく依頼をかけた我輩。
その後が問題である。
普通に勤務中。鳴る電話を特に何も考えずとり名乗った我輩。
「ボロボロさん。あのね、〇〇(お客の名前)ですけどね、T店のあのKさんから、連絡来てない?」
そういうお客。我輩とお客は初めて話す。だが、もう雰囲気からして、ちょっと揉めてそうである。そしてK氏の名前が出てくる以上、あの案件しかない。
察した我輩は、お客の名前をフルネームで確認し、
ハイ、ご連絡いただいております。本日メーカーさんからご連絡させていただく予定でございます。
的な事を反応を見ながら答えた。
そうすれば、
遅くないか、まだ電話こないよ、テレビ見れない困った、大体前の修理のときもうんぬんかんぬん
と、これまでの不満を怒りながら勢いよく話し出した爺さん。
だが爺さんの要望は至ってシンプルそうである。
この辺の我輩と爺さんやり取りは、非常に長い(計1時間ほど)ので割愛するが、結果的にリモコンが効かないという症状はペアリング設定で改善した。最近のテレビのリモコンは赤外線だけでなくBluetooth接続もあるのである(Androidテレビだとかでリモコンにマイクついてるとそんな感じ)。
(我輩と爺さんの会話をざっくり説明すると、我輩「電源ボタン押してみていただけますか?」爺さん「いいよ、じゃあ押すよ?」我輩「はい、ありがとうございます、お願いいたします」爺さん「はい押しました、おっきな画面が映りました( `・ω・´)」我輩「もう一度今度は長めに押していただけますか」爺さん「消えました」我輩「き、消えましたか…も、もう一度押していただけますか?」爺さん「もう一回押す?ハイじゃあ押すよ。またおっきな画面が映りました( `・ω・´)」みたいなおっきな画面がついたりきえたりするというもんである※我輩は本体ボタンでのチャンネル切り替え操作を案内したかったのだが、爺さんがコンセント抜く?と抜いてくれた結果ペアリング設定表示が出たのでペアリング操作を説明である。ペアリングはスクロールボタンを押すだけだが、スクロールボタンの存在を爺さんは知らなかった)
改善したのだが、爺さんは納得していなかった。
やっぱり訪問はしてほしい。
そしてなんなら返品したいとのこと。
というわけで、
T店K氏:メーカーに返品交渉
我輩:メーカーに訪問日確認
をした。
メーカー側にはこの時点で、同じお客のことで2件依頼が入っていることになる。
通常有り得ない事態にメーカーは混乱したのだろう。
まずこのメーカーの場合、修理訪問依頼は、
販売店→メーカー受付センター→メーカー修理拠点(正規代理下請け)の流れで受付され、最終的に修理拠点の担当が日程調整をする仕組みだ、という事を補足しておく。
つまり、受付センターから修理拠点に振り分けされなければ、修理拠点は一生訪問ができん。また、受付センターを経由せずに直でのやり取りは不可、契約上の問題だ。非常にまどろっこしいが、こういうメーカーは一定数ある。
そのため、我輩はメーカーに言った。
「訪問も返品も希望である、早く修理拠点に情報を流してくれ」
だが、一向に修理拠点に情報が行かず。このままじゃ拠点の営業時間が終了するだろ!爺さんにいつから訪問できるよって言えねえだろ!と半ギレ状態の我輩。
メーカーに同じことで馬鹿みたいに何度も連絡を入れ、最後の最後。
同時にやり取りしているK氏が、メーカーに「爺さんは一体、返品希望なの?訪問希望なの?」と訊かれたらしい。つか我輩が何度も「どちらも希望です」と言っていたのに拘らず、なんでそんな事訊いたのかと、甚だ疑問だが。
でまあ、K氏はそのとき、「どっちも希望だよ!」と言わず、馬鹿正直に「訪問よりは返品希望」とか言ったと。そのため、訪問依頼にストップがかかったり…まあ言ったらキリがないがバカみたいな時間を過ごし、最終的に「とにかくお願いですから修理拠点に情報流してくれませんかね、流してほしいだけなんです本当に、もう困ってるんですよ」と我輩が言ったところでやっとこさ、拠点に情報が届いた。
とまあ、こんな感じで、な… 何を言っているのかわからねーと思うが、おれも何をされたのかわからなかった…。メーカーとのやり取りが一番酷く、マジで2時間くらいかかった(もちろんその間他の業務もしているが、この案件のせいで休憩も行けず全く進展せず気が狂いそうだった)。
で、返品交渉をしていたK氏。K氏も哀れであるが、散々返品可否の回答を待たされ催促しまくった挙句、「週明けに言うわ(^o^)」と言われたらしい。
つまり月曜である。
ちなみにK氏は土曜時点で「あー、俺月曜休みなんすよ…」と言っており、そういったことから我輩が、月曜に返品可否をメーカーから聞き、お客に連絡し対応をする予定だった。
だが、日曜に出勤したとき「やっぱ明日出ることにしました」とK氏より連絡があり、我輩は月曜お客対応をせずに済んだ、ありがたや、といった経緯である。
前回記事でも言ったが、K氏は普段何かしら業務上で話すときに、スムーズにやり取りでき、まさしく「話が早いぜ!」なタイプである。
だが今回の件は本人自ら「この件終わらないと、キリキリしちゃって他の仕事が手につかないんすよね…」と言うほど、本調子になれなかった様子であった。まあ、販売店員ってのは対面接客が必要で、どんなにクレーム対応を抱えていても、目の前の客相手には笑顔でおらねばならんし、そういうのはなかなか大変である。我々も人間だからな…気持ちはわかる(そういった状態だったからメーカーとのやり取りもこじらせた可能性が高い)。
K氏が月曜休みと言ったとき。
「何かあったときのために誰かに内容は引き継いでてくださいね」と我輩が伝えたところ、K氏は「店長に伝えておこうかな」と言っていた。
T店の店長は普通の人だが、正直、厄介事にどこまで対処できるかが謎である。
店長かぁ…T店の店長に何ができるんだろうか…と思ったが言わなかった。失礼すぎるので。
ここからは勝手な予想だが、
K氏は、店長に話しているうちにもう自分でやった方が早いんでは…とだんだん感じ始めて、月曜休みなのに出勤することに決めた可能性が高い、とか思っている。引き継ぐのって面倒なんだよな。
そして月曜。
案の定メーカーから返品は断られたとK氏から聞いた我輩。
まあ普通年数経って返品受けること自体がよっぽどのパターンだが、この今回のTVのメーカーはそもそもそういう交渉は受けないタイプであったので、予想通りではあった。
それは仕方ないとして、とにかく訪問だけは進めなくてはいけない。爺さん来て欲しがってるし。
すると、K氏。
「自分メーカーと同行しますよ」
同行=メーカーと一緒にお客宅訪問=外に出る=店を不在にする、ということだ。
販売店の担当が同行するというのは、店にもよりけりではあるが(暇な店もあるから)、売り場に穴があくということであり、結構大変なことなのである。
なので、
同行までするのか、K氏。でも今は直ってるからそこまでしなくても大丈夫じゃないか(´・ω・`)?
とちょこっと思ったが、何も言わず。
その後我輩はメーカー修理拠点担当とやりとり。
T店のK氏が御社と同行することになったことを伝えると、その拠点担当は「えー!そこまでするんですか?直ってるんでしょ?一人のお客さんにここまでしてたらキリないでしょ、そこまでする必要あるかなぁ…」と、いった反応であった。
それに対し我輩は「まあ我々販売店は~うんたら~」とか言いながら、内心では、「まあ確かにな。そうだよな」と、話しているうちにちょこっとな感情が、だんだんと肥大した。
だから我輩は最後にK氏へ訊ねた。
「本当に同行までするんですか?お客様の状況次第では同行しなくても大丈夫じゃないですかね、直ってますからね」と。
するとK氏は、迷い無く、
「いや…今後のことも含めて直接話した方が、お客様のためにもなるかと思うんで」
そう言った。
ここ最近販売店の悪い面ばかり目についていたこともあり、久々に、まっすぐお客と向き合う販売員と話した気がした。
お客と向き合うというのは、道徳的とか善人とか、そういう感情的なものではない。
仕事に真剣な姿勢で臨んでいるということである、と我輩は思っている。
そんなまっすぐな販売員のまっすぐな言葉を聞き、なんだか考えさせられた出来事であった(アンタ凄いで、さすがやな…みたいな心情)。
今回の事は、この最後のK氏の言葉を書きたくてここまで長々(これでも大分短くなっている、爺との会話入れたら大変なことになるから)連ねてみたが、
で、結果どうなったかというと、
K氏は同行しなかった。
え!?と思うかもしれないが、やんごとなき事情があったのであろう。
(急遽休みになっていたのでもしやコロナ関連か、とも思っている)
では誰が代わりに同行したのか。
店長である。
先にも述べたように、我輩はT店店長に対して、「あー…店長かぁ…(なんもできないよなぁ)」程度にしか考えていなかった。
だが今回、最終的にお客と対話し、しっかりと決着をつけてきたのは店長であった。
マジすまん店長、今までちょっと馬鹿にしてしまっていて…。
これらのことは、対応の結果がどうなったかを確認し情報として残しておくため、T店へと連絡したときに知ったことであった。
しかもT店店長から「何か困ったことがあれば言ってくださいね!」とまで言われた。
スマン…マジで、スマン…の気持ちで「あ、はい、すいません、ありがとうございます」と、答えた。
T店店長は「出来る出来ないハッキリさせてきましたよ」と言っていた。
最近は客>店といった感じで、客の力が強すぎる傾向にある。言ったもの勝ちにしないように、ハッキリさせる、それが一番である。
※だがなかなか譲歩はしていた。それはここでは書かないが(クレーム言ったら家電量販店はこんなことまでしてくれるのかと思われるのは不本意だから) 、ただ切り捨てているわけではなく、しっかり納得がいくような対応であることは間違いなかった。
T店店長に対する見方が変わった、という出来事でもあった。