この世には、喋らない割に余計なひと言は言いがちな奴、つまり言葉数に対しての余計なひと言の割合が人よりデカい、そんな奴が、いる。
そういう奴は、ちょっと調子に乗っている。いや気を遣っていないのか。
例えば受けた質問に、適当に飾り付けた回答を返すことで会話を…
もう分からんがとにかく上記は全て我輩のことだ。
マジで我輩は、そんな自ら喋ることはないのに、話しかけられると、余計なひと言を言ってしまいがちである。
それはもはや無意識の範疇、いや感情の吐露?
脳で考えるより先に、思ったことを瞬間的に口走っており、言って後悔しているときは時すでにおすしである。
まあそれでも昨日のもんは可愛いレベルであった。
〜〜〜〜〜
サービス二課の結構経歴長い重鎮社員、TL氏(子どももおり、おそらく5人家族くらい)。上司ではないが我輩の先輩に当たる社員である。
この人物がふと、質問してきた。
「家、オール電化ですか?」
そう思いながら、
「じゃないですよ、マジでやってなくて良かったっすよ」
と返した。
今電気代ヤバいっすからね
しかもオール電化って夜間使用安いのがメリットなのに、それ値上げの話も出てませんでした?意味ないっすよね
…みたいなことまで言った気がする。ちょっと待て、ひと言じゃないし可愛いレベルじゃなかったわ。バカにしすぎ、オール電化バカにし過ぎだよおい。
このへんまでマジで何も考えずに、というか日頃から思ってることを、目の前のPCで締め業務しながらポンポン言ってしまっていた。
実際、昨今の電気代値上がりで、
電力自由化に乗らんでよかったわ〜とか(電力自由化=電気の小売。燃料費調整単価とかいうやつの上限が小売系では11月以降軒並み撤廃される。従来の従量電灯は今のところ撤廃されず、上限措置あり)、
電気代が上がる前から、オール電化にするとか売電可能時代に太陽光やってない限りアホ(が、細かいことを言えば、太陽光売電は初期投資が高額、元取れるまでが長期戦、保証も15〜20年くらい、災害等で吹っ飛ぶ(ガチ)等維持費や修理問題もあり、結局よくてプラマイゼロ、それどころかマイナスになる可能性から、太陽光もアホ)
くらいに思っていたので、一応その感情をオブラートに包んだ結果の言葉、ではある。なのでまだマシだ。
ちなみに、ふとTL氏を見ると、ああ、うん…みたいなことを言いながら、話しかけてきたときと同様に、めちゃくちゃスマホをいじっていた(勤務中)。
その空気感に、ようやき気づいた。
もしかして…
「TLさん、もしかして、オール電化っすか…?」
「うん」
ああああマジかよ!ちょっと待て、スマンかった!そんなつもりちゃうかったんや!
はっ、そうだったんですか…!電気代、た、大変じゃないっすか…?と言うと、うん…とのこと。
いやでも太陽光かもしれんやん。太陽光とセットならまだギリ何考えてたか理解できる。
と望みをかけて、
「太陽光っすか?」
と訊ねてみた。
「ううん」
マジかよ!太陽光にせんでオール電化にする奴いたんだ!いやいるのは知ってたけど、まさかここにいたんだ!
なんでんなことしたんや…と思って、そうなんですか…と返すと、今電気代ヤバくてさ、燃料費調整額だけで1万いっててさ、とのこと。
1万(´・ω・`)?すでに我輩の実家の9割の金額なんだが(´・ω・`)?
理解が追いつかず、え、一体トータルいくらなんすか?と訊いてみた。
すると9月分が、
4万
とのこと。
絶句である。
見たとき引いたよね、生活できないよ。と言いながらスマホをタップしている。いやそりゃそうだろう、我輩も聞くだけで引いた。まず1/4が燃料費調整額である。ゾッとする。
曰く、去年との差がものすごいことになっているらしい。
4月頃の使用量が少ないときで2万ほど、去年との差5千円とか言ってたかな。9月の去年との差が1万いくらかか2万弱だったか、大事な部分を忘れたが、まあざっくりそんなところだったと思われる。もちろん使用量は去年のほぼ同じ。
そんなわけでヤバいので、TL氏慌ててスマホで電気契約内容のプラン変更しているとのことだった。
あ〜…すみません、仕事中に…と言われるも、4万のパワーがデカすぎて、いえいえどうぞやらんと大変ですからね、と言うしかなかった。まあ夜だったし、我輩とTL氏の業務は別だし、特に困ることはない。
ちなみに、ヨーロッパみたい電気代10数万〜30万とか、あれに近くなったらと思うと大変ですよね、今後どんどん上がったら…と言うと、TL氏、え、ヨーロッパそうなんですか?とのこと。
ウクライナ情勢でガス高騰してますよ、と答えながら、まさかの把握して無いことにビビった。あんだけ取り上げられてたのに。つかそれ知らんくてよく今まで上がる電気代を疑問抱かず受け入れてたな。
電気代やっぱやべーな、
そして、
口から言葉を発する前に一回それは無難な内容か考える癖はつけろ、という自戒の話であった。