残念だったな。
我輩にはすべてお見通しだ!
ようこそ諸君、ボロボロ皇帝だ。
※最近、文面的に不要な気がする場合は挨拶を省いている。別に忘れているわけではないので目を瞑ってくれ。
諸君が鼻毛を食っているということを我輩が知っている理由。
それは我輩が、
・能力者だから
・ハナクソだから
・諸君のストーカーだから
の、上記いずれでも、無い。
そう、理由はただ一つ。
我輩が、諸君の仲間だからである。
ん?
なんだ?
我々は仲間だろう?
今更何を隠すことも無い!
既知の事実!
鼻毛食う仲間なのだ!
嗚呼、友よ!
ブラザー!
My Dear!
では鼻毛仲間として、まずは我輩が初めて鼻毛を食った日の話を語ろうではないか。
酒の肴にでもしてくれ。
――去年。
とある日のことだ。
鼻痒すぎんだろバッキャロー(^o^)
と、我輩は痒すぎ警報を心の内で発令していた。
マジで痒すぎた。
痒けりゃ掻くしか無いのだが、マスクが毛羽立ってより一層痒い。
コロナのせいでこんなに痒い思いをしている、このまま掻き続けたら鼻が大根おろしになっちまうよ!とは思ってないにしても、ずっともそもそとマスク越しに掻くしかできず、こんなに掻いて良いんだろうかと不安になっていた我輩。
どんなに掻いても治まらず。
鼻を刺激し続けた結果、次第に、鼻に別の違和感を覚えた。
あれ?
なんか出てる気がするな。
いやこれ出てるだろ。
鼻毛が出てむずむずして痒い!!!!
刺激を繰り返したために、寝ていた猛獣鼻毛を起こしてしまったのである。
まあ、もちろんマスク越しであるから…
マスクに隠れたその姿。誰も、我輩が鼻から鼻毛を出して仕事をしていることなど知る由も無いわけだ。
だが、呼吸とは吸って吐くもの。
吸って、
吐く。
お分かり頂けただろうか…。
このように、呼吸と同時、鼻毛は空気と共に吸い込まれてはひょろっと出て、といった動きを繰り返すのである。
そしてこの息を吐く瞬間…
ここぞとばかりに荒ぶる鼻毛。
コイツこそが、もぞもぞしやがる要因なのだ。
痒いし引っ込めたい。
痒さ以外にも、マスクをずらして飲み物を飲んだりもするし、そのときに鼻毛が出ているのが見られてしまったらと考えると、普通に嫌だ。
となると鼻毛をマスク越しに押し込もうとする他ない。
我輩はサッと親指を構え、ふんっ、と押し込んだ。
それは目にも止まらぬ速さである。
だが全く効果がない。
なんと手強い鼻毛…。
むずっとすればふんっと押し込む。
そんな鼻毛と我輩の静かなる戦いが何ラウンド目を迎えた頃だったかは覚えていない。
何かが、唇に、触れた。
えっ…キス…?(照)
と思うほどに(嘘だが)、軽やかな羽根のごとく我輩の唇に落とされたのは…
もちろん、鼻毛である。
うっわ、これどうやって取ろうかなぁ…と思いながら、フッと吹き飛ばそうとしたりしていれば口内へと侵入してきたドスケベ鼻毛。
お、おぬしっ…!!我輩とフレンチキスとかディープキスとかいう、あのねっとりとした口づけ、接吻、あれ、をしようとしたがっているのか…!?百年早いわい!!
そんな我輩の制止など聞かずに鼻毛は我輩の口腔を蹂躙し…
ぴとっ♡
あああああああああああああ喉に張り付いたああああああああああああああああああッ!!!!!!!
もうここからは一日中不快である。この、毛が張り付く感触は、本当に、ただただ不快。不快以外に表現のしようが無い。
取りたいのに取ることができない。喉にずっと居座り、嗚咽覚悟で取り除こうとしても無理。
仕事中ずっと我輩の喉奥を犯し張り付いた鼻毛に、ハァ…と落ち込みながら*1、家に帰ったら手でも突っ込んで取ろうと決意。
――帰宅――
さっそく、(^O^)と口を開けて思いっきり手を突っ込み指で引っかけて取ろうとするが、喉がぬるっとしてただオエッと吐きそうになるだけ。
まあ指先でちっさい毛など探しようも無く、そもそも指の届く範囲に毛が滞留しているのかも怪しい状況で、除去は全くもって不可能であった。
いやぁ鼻毛食うことになっちまうなんてな、コロナ怖ぇなと思いつつ、諦めて寝た。
たしか翌日もちょっと違和感があったように思うが、しばらくすると無くなっていた鼻毛。そりゃずっと居座られたら困るし、普通に考えて体内へとイッてしまったんだろう。
その日以降。
鼻毛のことを強く意識するようになった我輩。まああんな深い(不快)口づけをされてしまえば、意識せずにはいられないというわけだ。
意識すれば分かる。
マスクに隠れてあまり意識していなかったがよくよく見れば鼻から飛び出している鼻毛最多二本。
マスクの内側にいつの間にか落ちている鼻毛一本。
掻いたから現れるのか、単純に鼻毛が我輩の鼻の中に多いのか*2、どちらが原因かなんて分かりようが無い。
ただひとつ、ハッキリしていること。
それは、
常時マスクをしていることで
鼻毛を食う確率が500%増しぐらいになったという事実だ。
それから我輩は、思い出したときに、痛みに耐えつつ鼻毛を引っこ抜こうと頑張っている。
が、あんなにマスクの中には落っこちるくせに抜こうとしたらなかなか抜けない、それが鼻毛である。ドスケベでツンデレときたもんだ、困ったな。
我輩は思うのだ。
絶対他のヤツらも鼻毛食ってる。
我輩だけな訳がない。
我輩だけが鼻毛を食ってるハズがないっ!
(ラノベタイトル風※略称:わがはな)
というわけで、
知っているんだぞ?
鼻毛食ってるの。
我々は同士である。
どうせ諸君は恥ずかしがって、自ら言おうとはしない。そんなことだろうと思って、我輩が先に話してやったのである。ありがたく思うのだ。
今後も鼻毛は喉に張り付くだろう(まあなるべくその前に取り除く方が良いが)。
そんなときには、
ああ鼻毛食ってる皆なかま(^o^)オハナ(^o^)
と、頭をゆるゆるにして過ごすがよいぞ。不快感が9分9厘ぐらい軽減されるであろう。