ボロボロ皇帝のボロ切れと塊

ボロボロ皇帝が悪態、嫌み、好み、何でも己の視点だけで自由に吐く「偏」な場所。たまにExcel、家電、音楽等についても好きに吐いてる。

ボロボロ皇帝が悪態、嫌み、好み、何でも己の視点だけで自由に吐く「偏」な場所。
Excel、家電、音楽、ゲームイラスト小説映画、性癖について等、何でも好きに吐いてる。

どうでも良いかもしれんが背景色変わっていくの見てくれ。
更にどうでも良いかもしれんがアイコンが息してるの見てくれ。


我輩は何にも制約されない身、
「耐えぬ」事を恐れないと決めたのだ!
我輩は好きなときに悪態をつく!
妬み僻み嫉みを背負い、
マイナーだろうが邪道だろうが
我輩は我輩の道を行く!
好きなものは懸命で不器用な諸君,
嫌いなものは器用で完璧を気取った奴らだ。
         

【変化球】どちらが本当の貴方なの?【面接官】

 

 

と言われたあの日。

あまりにも筋書きと違いすぎて、

 

クッッッッッッッッッソ焦った。

 
 

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ようこそ諸君、ボロボロ皇帝だ。

 

これは我輩が、まだ若造以下、若造以下の…

ナニかだった頃の話である。

 

 

 我輩は高卒学歴コンプを患っている。

つまり、高校卒業と同時に、進学ではなく就職を選んだ高卒のとある小売企業の社員だ。

(まあ細かい話をすると、元々進学する気満々で第一種奨学金も通っていたのだが、高3で急遽就職に進路変更した。この話はちょっと趣旨が違うのでまた今度にしようと思う)

 

我輩は新卒で入社し、約8年この会社で飼われている

飼い慣らされている

有休は取れない(クソ!)。

※まあ今は労基上年5回有休取れやという決まりがあるので、年5回は会社のために取ってやってる。

有休取れない諸君もそうだろう?取ってやってるんだ我々は。そう表現するのが妥当だよな?

 

 

我輩がこの会社を志望した本当の本当の動機は、

県内大手企業だから。

そのひと言に尽きる。

というかそれ以外ない。

最悪でつまらん高校生活だった。遊び呆けている奴等、つまり幅を利かせているDQNを見下ろすために、大手企業に採用されて、ステータスがほしかった。

(今ではただの社畜というレッテルしか無い。皮肉なものだな)

 

 

とはいえ、志望動機で、

「我輩、御社に所属しステータスがほしいでござる♪」

なんて、そんな事、普通に考えて言えないだろう。

なので我輩は例に漏れず、美しい志望動機を考えたのだ。

それはそれは懸命に考えた。

急に就職すると進路変更した我輩は、がむしゃらに進路指導室へと通いつめ

履歴書書いたり志望動機書いては直せと言われたり、

明朗快活が染み付くまで面接練習したり笑顔の練習したり、

自己PRやらなんやかんや、

とにかく、必死に美しく繕ったのだ

 

 

※ちなみにこの頃ONE OK ROCKのThe Beginningばっか(ひとりで)歌って乗り切っていた。

歌に気持ちを乗せると言うよりは、歌と曲に気持ちを吹き飛ばしてもらうタイプの人間なので、好きな曲を歌っていると大概気分が晴れる

というわけで、ここにThe Beginningを載せておく↓

www.youtube.com

ちょっと話は逸れたが、

このようにこねくりまわして造形美を意識した、

まあつまりは美しい造花の如き志望動機を堂々引っさげて

我輩はステータスを手に入れるべく、当日、面接へと挑んだのだ(筆記はバカでも受かると噂だったので思い入れはない)

 

集団面接だった。

※ちなみにこれ二次面接である。一次のことは思い出せん二次が強烈すぎて。

4,5名ごとのグループごとに分けられ、待合室らしきところで待機させられる若造以下のナニかである我々。

人事担当がそのナニか達の緊張をほぐそうと、話しかける。

そして我輩は――多分このときがMAXのコミュ力だったと思うのだが、

繕った快活さほとんど意地のようなもので、人事担当にも笑顔を振りまいていた。今考えても相当自分を押し殺し、いや変形させる勢いで必死だったなと思う。

(今ではこの有様で、見る影もないがな。だがこれが我輩だ)

 

時間は刻々と迫り、

我輩を含めたグループに、面接の順番が回ってきた。

明るく元気にハキハキガチガチ震えながら名乗りお辞儀し、

キビキビガクガク面接室へと入り、

尋問…でなく、質問を受けるべく席へと座ったのを覚えている(座って良いと言われるのを待ち、失礼しますと言って座ったんだったかな、確か)。

※ちなみに着席後、己の隣をチラ見したらそこに座ってる奴が尋常じゃなぐらい膝をガクつかせていたので、震えの上乗せ的に貰いガクガクした。我輩は赤面だとかゲロだとか何かと貰いやすい。

 

面接官も複数名いた、というか10名近くはいた。

多すぎんかと思ったような記憶があるが、なんせ吐きそうなレベルの緊張であまり覚えてはいない。

そこから面接が開始し、席順に自己紹介をし、しばらく進路指導教師との練習と同じような、本当に台本をなぞったような質問が続き、

まあそれでもバカほど緊張しながら間違えないように、かまないように、引きつる顔をどうにか笑顔にし、となんだかよくわからん状態で、準備し暗記した言葉をただひたすらに、我々は発していたと思う。

 

ちなみにこれ、この時点で我輩は別の会社も2社受けていた(これ言ったら普通に我輩の居住地区がバレそうだが、これなくしては語れないのだ)。

しかも、業種はそれぞれ全く別である。

一つは高倍率なエリート会社事務系である。ここへの志望動機も、ステータス欲しさだった。まあ無理だろうという認識はあったので、とりあえず受けとけ程度ではあったが。

もう一つは家から近いというのと、興味があったと言うことでちっさい心療内科。こちらも事務系の職種であった(今思えばここが採用じゃ無くてマジで良かった。己の性格上、精神疾患者と触れ合っても相手に良い作用を与えられないし、逆に巻き込まれる。精神的な健康を激しく崩して今頃働くどころかお世話になっていただろう)。

最後が現在の会社、小売企業。すなわち接客業

 

ちなみに我輩は文化系の部活に入っていた。なおかつ我輩はメガネ外見から何までドの付く文化系である。一目見て分かる、あ、コイツ文化系、とな。

そして、文化系=大人しい。これは皆、共通の認識であろう。

 

さて話を戻そう。

面接での、「あ、これ先生が言ってました、訊かれるって(^o^)」と言うような作り物じみた質疑応答が一通り終わった頃である。

※ちなみにこの会社のために準備した志望動機は、小売企業へ入る者らしく、「接客がちゅきだから♡」である(実際にはもっと長いぞ、なんかそれっぽいのを準備していたのだぞ。もう忘れた)。

それぞれ何かしら自己PR的な事を終わったあとだったか、前だったか。ちょっともうこの辺りの記憶は無い。ここからはバカみたいに多い面接官による順不同な質問が飛んでくる時間だ

面接官の一人である男が、口を開いた。

「ボロボロさん」

名前を呼ばれた我輩は元気よく「ハイ!」と返事をしただろう、そうするのが面接での鉄則だったからだ。

「ボロボロさんは、うちの会社(接客業)と全然違うタイプの会社、事務系の職種を他に二社受けているんですね。部活は文化系で3年間…大人しそうな感じだけど、」

 

一体どちらが本当の貴方なの?

 

未だに忘れられない。そう訊かれたとき。まさかそんなこと訊かれるなんて、いやそんな変化球飛んでくるなんて我輩聞いてないぞ!?!??とパニックだった。だが何か返さなくてはいけない。アドリブなど得意では無いし緊張でただでさえ固まり、準備してきた台詞を思い出すのでも必死な我輩は猛スピードで頭を回転させ、台本以外の部分、我輩として答えた。

 

「どちらも本当の私です」

 

その先に続けた言葉を、もう思い出せない。ただ、最初に発したこの言葉だけは覚えている。これは我輩の本心だった。そして答えながらある種の怒りのような感情が湧いていた。どちらが本当だって?我輩は我輩なのだが?と。

 

面接が終わったあと。

一緒に受けていた一人の子から、ボロボロさん絶対受かったよ、と言われたのを覚えている。ああそうだろうなと思った。受かったと思った。それほど本気で答えたし、あの質問をさせるほど興味を持たれたのだろうという自信もあった。

ちなみに変化球質問で我輩の内の部分を曝け出させたあの男は、我輩が志望していた部署の部長だったということは後に知る(彼は現在専務まで上り詰めている、デキる男というやつである)。

 

その日我輩は、時間が経つにつれて徐々に己の中に生まれた怒りの形がハッキリ見えてきた。

何だよ勝手に人を見た目で決めつけやがってどいつもこいつも!!

 

ここまではあの日思っていた怒り。

ここから先は今考える我輩の意見である。

 

 

そもそもだ。

「一貫性」という形。

我輩も人は一貫性がある生き物だ、思考趣向なども含めて一貫性があって然るべきだ、と、つい最近まで思っていた。

だが違うのだ。

最近、性的流動性(セクシュアルフルイディティ)という表現が海外で流行っているな。

まあ言ってしまえば、未来の事なんざ分からん、みたいなもんだ。

補足:今異性愛者だからって同性に惹かれないとは限らんじゃろ、変化しないかもしれないし、変化することもあり得る、で、だから何?みたいな感じのことだ。

我輩はこの言葉を知ったとき、はあ、なるほど、と思った。

なぜなら、我輩は己がここまでド変態になるとは思わなかったのだ。気づけば流れ形を変え、ド変態になっていた

だが

だが、流動性なんてなんにでも言ってたら、本当にその場で意見コロコロ変えてしまう一貫性皆無なクズになっちまうよな、これは性に関してのみだよな(^o^)

思っていたのも最近までのこと。

気づいてしまったのだ。

人ってやつは、一貫性を持たせようとしてもなかなか難しい

意外な一面!

意外な一面!

意外な一面!

こんなんばっかで、相当な多面体なのだ。

他人のみならず、自分でも知らずにいた意外な一面。それはもしかしたら過去と一貫性を欠く事かもしれない。

で、我輩は何面体だ?

諸君は自身が何面体かを、知っているか?

その意外な一面に気づけたとして、それで我々の全部なのか?

見えていない面が全て見えたとき、その多面体が何面体なのか把握できたとき。そのときはじめて、一見一貫性を欠いていたように見えていたそれは、繋がり合わさって我々個々の一貫性を形成するのだろう

だが、一生かけても分かるはずは無い。己が何面体かなんて*1

ならばだ。その面の数、全部を見てもいないのに、知りもしないで、一貫性を語りようも無いだろう!

仮に、我輩が一人の人と出会い、これまでと違った思考や性癖が生まれたとして、その人物が我輩の形を変えたのか、その人物が我輩の中で眠る一面を見いだしただけなのか、そんなことは分かりようがない。

一つはっきりしていることは、時は流れ移ろうということだ。その中で己の新たな面が現れる。ならば流動性という言葉の方がすんなり受け入れやすいだろう。それは性だけでは無い、きっと全てに当てはまる

※あくまで人・個に対して言っており、会社やなんやかんやのルール、規定、規則といったものには勿論、当てはまらん。ルールという「形」は、放っておけば流れ変化し多面体である諸行無常な人間による人間のための、矛盾が生まれてはならない場で一貫性を保つための型でる。

※また、それだからといって個人なら意見が頻繁にコロコロしていいとも思ってはいない。ただ、「これは本当の自分ではない」だとか、過去やこれまでの行動と比較し「一貫性が無い」だとか、新たな自分に気づいた時だとか、見える部分と見えない部分などのギャップを仮に他者から指摘された時だとかなどなど…そんな場合に、己の一部分に対して苦しんで否定的になる、そんな事は単純に面倒で嫌なだけである(あと「らしさ」に囚われたくない、癪だから)。

 

とまあ、人間ってのはひと言では言い表せないほど複雑(多面)で柔軟(流動)な生き物だ*2。そうなれば、人間に一貫性を説くこと自体も、なかなかに無理があるわけである。

一貫性という言葉は、もしかしたら、人間性に相反するものなのかもしれない。

 

 

少々ややこしくなったが、つまるところ、どちらも本当の我輩である。

全部が我輩である。

仮に今我輩が何かになりきろうと演じたとしてもだ。

それは我輩が形成した以上、我輩の思想、我輩の一部なのである。

大人しくしていようと、怒り狂っていようと、メガネかけていようと、大声で歌っていようと!!

全部我輩である。

諸君だってそうだ。意外な諸君はそれごと諸君だ。

 

 

余談だが、己の過去の日記(とも言えないほどの、ときたま何かあったときにネタ感覚でメモってあったtxtデータ)を読み返すと、死ぬほど疲れた、どうにかかわした、的な事が書かれていた(このとき答えながら本当にトんでるような状態だったので、やはり直後でも何と答えたか覚えていなかった様子、詳しいことは書かれていなかった)。

しかもあの質問のあと、同じ面接官にか、違う面接官にかは不明だが「結構負けん気強いんだ?」と訊かれたらしい。それは全く覚えていなかった。それに対し我輩は「ハイ!」と元気よく答えながらなんか違くねぇか?と思った、という記録があった。確かに、なんか違う気がするな、だがそれ以外の正解があるとも思えない。

 

あのときの質問をあとあと思い返すに、あれは面接官と応募者、というより対、人としての質問だったと思う。

もしくは、どう答えるかと、我輩の根性を試したか。

まあ、どちらでもいいが。

 

ただ、多分一生忘れられない、ある種怒りを以て考えさせられた出来事であったし、

もう一生面接なんてしたくねえなと思うきっかけになったのは確実である。

 

 

 

 

*1:森羅万象を体感、経験として完全に理解しガチの悟りを開かないと無理。ということは、分かることは絶対ありえない。

*2:もしくは球だ。例えばマーブルカラーの液体を封入した硝子の球はどこから見ても同一とは分かれど全く同じ模様にはならない。