年下のくせに我輩を舐めんじゃねえ!!!
はじめまして、我輩はボロボロ皇帝。
我輩は、異常に年下が苦手だ。
何が苦手かと言うと、
舐められている気がしてならないからだ。
酷い被害妄想かもしれない。
だが、彼らの、
言葉ひとつ、
視線ひとつ、
動きひとつ、
それらが、ひっっじょおおおおおおおに!!!
強気に感じるのだ。
何故若者はあんなにも強者風なのか…
俺TUEEEE状態なのか。
っょぃ…のか……
若さゆえの、
経験値の低さ。
過信。
まだ踏みにじられたことのない、
新品のガラスのプライドが高々そびえ立ち、
何も知らぬくせに舐めたような態度。
我輩は己の若い頃に思いを馳せる。
だが、ただの大真面目(な風貌)でコミュ障控えめな思春期拗らせひねくれ人間だったので、
とくに参考にはならなかった。
※2回ぐらい気に食わん教師が気に食わん事言ったので睨んだら怒られた記憶はある(思い出した)。
つまり若者にだってそれぞれ個性がある。
我輩がそうだったように。
では、
なぜ我輩の目を通して見る若者は皆も揃って、
TUEEEEのか。
我輩は考える。
そして、
一つの結論に行き着いてしまった。
若者がっょぃのではない。
我輩が、
ょゎぃのだと。
そう、
我輩が、
この事実に気づいてしまった我輩は、
ちょっとでも強そう(舐めてきそう)な若者に出会えば、
片っ端から冷たい態度を取るようになった。
仲良くなどしてやるものか。
優しくなどしてやるものか。
教えて欲しけりゃ、
教えて下さいと、
我輩はこうして最低な先輩へと成り下がったのだ。
※我輩の先輩は皆優しかった…その中でも特にお世話になった方へ素直にお礼を伝えれば、お前に後輩ができた時返してやればいいと言われたのを今でも覚えている。
そうして最近、「無理でした!」と伝えておいた。嘘はつけぬからな。
ちなみに我輩の冷徹さは、盾である。
そう、これは彼らの振りかざす凶器から身を守る正当防衛なのだ。
舐められないようにと必死な我輩は、まだまだ年下とは仲良くなれないであろう。
そんな我輩の周りには、
舐めた態度を取る若者を、
優しく包み込み、時に厳しく叱りつけ、
若者から慕われ(つつ舐められ)ている、
我輩よりも随分と年上の大人たちがいる。
なるほど。
凶器を跳ね返すのではなく、
鎧で受け止め、ウザすぎたら鎧のグーパンチを食らわし、
負かし潰すことはないように、最後にはよしよしすると…。
きっと彼ら大人たちには、
目の前で凶器を振りかざす若者は虚勢を張った小動物で、
未来の大事な卵なのかもしれない。
これが大人になるということなのか…。
とかなんとか考えに耽っていた我輩は、
若者がとてつもなく羨ましくなった。
大人になどなりたくない。
結局のところ我輩はまだまだ精神的おこちゃまで、
だから若者へ優しくできず、
若者からの凶器へも(もしかしたら爪楊枝程度かもしれなくとも)、
異常なほど神経質になり、
殺気をもって盾をブンブンしてしまうのだろう。
若者が先に大人になるか、
我輩が先に大人になるか、
諸君、楽しみにしていてくれ。
(どうでもええがなって声が聞こえた気がした)